FXの収支記録を始めたいが、何を使えばいいかわからない——そんなトレーダーにとって、無料の収支表テンプレートは良い出発点だ。Excel、Googleスプレッドシート、Notionなど、さまざまな形式のテンプレートが公開されている。
この記事では、実際に使える無料テンプレートの5つのタイプを紹介し、それぞれの自動計算機能と限界を比較する。さらに、テンプレートでは足りなくなったときの選択肢についても解説する。
FX収支表を選ぶときに確認すべきポイント
テンプレートを選ぶ前に、自分に必要な機能を整理しておこう。収支表に求める機能は大きく4つに分かれる。
- 基本記録:日付、通貨ペア、方向、エントリー価格、決済価格、損益を入力できるか
- 自動計算:勝率、平均損益、プロフィットファクター(PF)、最大ドローダウンなどが自動算出されるか
- グラフ表示:損益推移のグラフ(エクイティカーブ)が自動生成されるか
- フィルタ分析:通貨ペア別、時間帯別、曜日別などの条件で成績を絞り込めるか
4つすべてを満たす無料テンプレートはほぼ存在しない。「基本記録+自動計算」か「基本記録+グラフ」のどちらかに強いテンプレートを選ぶのが現実的だ。
無料テンプレート5タイプの特徴と比較
タイプ1:Excel基本型テンプレート
最もシンプルなExcelの収支表だ。日付、通貨ペア、ロット数、エントリー価格、決済価格、損益の列が用意されており、SUM関数で合計損益が表示される。
- 自動計算:合計損益のみ。勝率やPFは自分で数式を追加する必要がある
- グラフ:なし(手動でグラフを作成すれば可能)
- 向いている人:Excel操作に慣れていて、自分でカスタマイズしたい人
- 注意点:カスタマイズの自由度は高いが、最初の設定に時間がかかる
タイプ2:Excel高機能型テンプレート
勝率、PF、平均利益、平均損失、最大連勝数、最大連敗数などを関数で自動計算するExcelテンプレートだ。マクロ付きのものもある。
- 自動計算:勝率、PF、平均損益、連勝/連敗数など主要指標を網羅
- グラフ:エクイティカーブが自動生成されるものもある
- 向いている人:Excelで完結させたい人。数値分析を重視する人
- 注意点:マクロ付きは環境によって動作しない場合がある。ファイルが重くなりやすい
タイプ3:Googleスプレッドシート型テンプレート
Google スプレッドシートで共有されているテンプレートだ。ブラウザで動作するため、PCを選ばず使える。スマートフォンからの入力も可能だ。
- 自動計算:テンプレートによるが、QUERY関数を使った高度な集計が可能
- グラフ:スプレッドシートのグラフ機能で作成可能。自動更新される
- 向いている人:複数デバイスからアクセスしたい人。クラウド管理したい人
- 注意点:オフラインでは使いにくい。大量データでの動作が重い
タイプ4:Notion型テンプレート
Notionのデータベース機能を使ったトレード記録テンプレートだ。ビジュアルが美しく、メモやスクリーンショットと一体管理できるのが特徴だ。
- 自動計算:限定的。数式プロパティで基本的な計算は可能だが、全体集計が弱い
- グラフ:Notion単体ではグラフ生成ができない
- 向いている人:定性的な振り返りを重視する人。ビジュアル重視の人
- 注意点:数値分析には不向き。データが増えると動作が遅くなる
タイプ5:PDF/手書き型テンプレート
印刷して手書きで記入するタイプのトレード日誌テンプレートだ。デジタルから離れて記録することで、記憶への定着が良いとされる。
- 自動計算:なし。すべて手計算
- グラフ:なし
- 向いている人:手で書くことで思考を整理したい人。トレード数が少ない人
- 注意点:データの蓄積・検索・分析が困難。長期的には非効率