Notionは汎用的なデータベースツールとして人気が高く、トレード記録にも活用できる。柔軟なデータベース機能、豊富なテンプレート、無料プランの充実度が魅力だ。
しかしNotionはあくまで汎用ツールであり、トレード記録専用に設計されたわけではない。この記事では、Notionでトレード記録を管理する方法を丁寧に解説しつつ、その限界と専用アプリに移行すべきタイミングについても正直に触れる。
Notionでトレード記録を管理するメリット
メリット1:柔軟なデータベース設計
Notionのデータベースは、プロパティ(列)を自由にカスタマイズできる。テキスト、数値、セレクト(選択肢)、日付、チェックボックス、数式など多様な型が使えるため、自分のトレードスタイルに合った記録フォーマットを作れる。
メリット2:ビューの切り替え
同じデータベースをテーブル、カレンダー、ギャラリー、タイムラインなど複数のビューで表示できる。トレード一覧はテーブルで、月ごとの記録はカレンダーで見るといった使い分けが可能だ。
メリット3:メモとデータを一体管理
各トレード記録のページ内にリッチテキストで自由にメモを残せる。チャートのスクリーンショットを貼り付けたり、その日の感情やメンタル状態を文章で記録したりと、定量データと定性データを1つの場所で管理できる。
メリット4:無料で始められる
Notionの無料プランでもデータベースの利用に制限はない。ストレージに制限はあるが、テキストベースのトレード記録であればほぼ問題なく使える。
Notionトレード記録テンプレートの設計
必須プロパティ
- トレード日時(日付型):エントリーの日時
- 通貨ペア(セレクト型):USD/JPY、EUR/USDなど
- 方向(セレクト型):ロング/ショート
- エントリー価格(数値型):エントリーした価格
- 決済価格(数値型):決済した価格
- 損益(pips)(数値型):獲得pips
- 損益(金額)(数値型):金額ベースの損益
- 勝敗(セレクト型):勝ち/負け/引き分け
推奨プロパティ
- ロット数(数値型):ポジションサイズ
- エントリー根拠(マルチセレクト型):MA反発、サポレジ、ブレイクアウトなど
- 相場環境(セレクト型):トレンド/レンジ
- ルール遵守(チェックボックス型):自分のルールを守ったか
- 反省点(テキスト型):トレード後の振り返り
プロパティは最初から完璧を目指さず、最低限の必須項目から始めて、必要に応じて追加していくのがおすすめだ。最初から項目が多すぎると記録が面倒になり、継続できなくなる。
Notionの数式機能でできること・できないこと
できること
- 勝敗の自動判定:損益がプラスなら「勝ち」、マイナスなら「負け」をセレクト型に自動設定
- リスクリワード比の計算:利確幅と損切り幅から自動計算
- 累計損益の表示:ロールアップ機能で月ごとの合計損益を別データベースに集計
できないこと(限界)
- 勝率の自動計算:全体の勝率やフィルタ条件別の勝率を自動表示する機能は不十分。手動計算が必要
- プロフィットファクター:総利益÷総損失の計算は、Notionのリレーション・ロールアップでは実装が複雑
- エクイティカーブ:資産推移のグラフを自動生成する機能はない
- AI分析:記録データをAIが分析してパターンを発見する機能はない