エクイティカーブ(資産推移グラフ)は、トレード成績の全体像を一目で把握できる最も重要なグラフだ。勝率やRR比は個々のトレードの指標だが、エクイティカーブはそれらの結果が積み重なった「総合成績」を時系列で表示する。
この記事では、エクイティカーブの読み方と、グラフから問題を早期発見するためのポイントを解説する。
エクイティカーブとは
エクイティカーブとは、トレードごとの累計損益を時系列にプロットしたグラフだ。横軸にトレード回数(または日付)、縦軸に累計損益(または口座残高)を取る。
理想的なエクイティカーブは右肩上がりの滑らかな曲線だ。これは一貫して利益が積み重なっていることを意味する。逆に右肩下がりなら戦略に問題がある。横ばいなら利益と損失が拮抗している状態だ。
エクイティカーブの4つの形
- 右肩上がり・滑らか:理想形。手法に一貫した優位性があり、リスク管理も適切
- 右肩上がり・ギザギザ:トータルではプラスだが、勝ち負けの振幅が大きい。リスク管理の改善余地がある
- 横ばい:利益と損失が拮抗。手法に優位性があるか再検証が必要
- 右肩下がり:手法に問題がある、またはルールが守れていない。即座に見直しが必要
ドローダウンの読み方
ドローダウンとは、エクイティカーブの最高値からの下落幅のことだ。すべてのトレーダーにドローダウンは発生する。重要なのはドローダウンの大きさと回復までの期間を監視することだ。
最大ドローダウン(MDD)
過去の最も大きなドローダウン。これが口座全体の何%に当たるかを把握しておく。最大ドローダウンが20%を超えると、心理的にも回復が困難になりやすい。
最大ドローダウン20%からの回復には25%のリターンが必要
最大ドローダウン30%からの回復には43%のリターンが必要
最大ドローダウン50%からの回復には100%のリターンが必要
ドローダウンが深いほど、回復に必要なリターンは加速度的に大きくなる。だからこそ資金管理による「守り」が重要なのだ。
ドローダウン期間
高値を更新するまでにかかった期間も重要な指標だ。ドローダウン期間が長引くと、手法への信頼が揺らぎ、ルール違反や手法変更の衝動が生まれやすい。自分の許容できるドローダウン期間を事前に決めておくことが大切だ。
手法の劣化を見つけるサイン
エクイティカーブは手法の「健康状態」を表す。以下のサインが出たら、手法の劣化を疑い、原因の調査を行うべきだ。
サイン1:右肩上がりから横ばいに変化
順調に増えていた資産が横ばいに転じた場合、相場環境の変化で手法の優位性が低下している可能性がある。トレンド相場からレンジ相場に移行した場合などに起きやすい。
サイン2:ドローダウンの頻度が増加
以前は月に1〜2回程度だったドローダウンが、毎週のように発生し始めた場合。手法の優位性が失われつつあるか、メンタルの問題でルール違反が増えている可能性がある。
サイン3:ドローダウンの深さが拡大
過去の最大ドローダウンを更新し続ける場合。リスク管理に問題があるか、手法が現在の相場に合っていない。一旦ロットを下げるか、トレードを休止して原因を分析すべきだ。
サイン4:回復期間の長期化
ドローダウンからの回復に以前よりも時間がかかるようになった場合。1トレードあたりの期待値が下がっていることを示唆する。